目次
1.新築住宅と既存住宅は性能項目が違う
住宅性能表示制度とは、住宅の構造や室内環境などを評価し、数値化して表示する制度のことです。表示のルールは国が定めていますが、表示するかどうかは義務ではなく任意となっています。
この制度は、注文する側と受ける側、双方の認識を一致させることができるよう、客観的な目安として取り入れられています。新築住宅では、設計段階の「設計評価」、建物完成時の「建設評価」を行い、既存住宅では建築評価と現状検査が行われます。
2.等級数が大きいほど性能が高い
住宅性能表示制度は、住宅の性能を客観的に評価し数値化したもの。等級は項目によって2から5段階に分けられています。いずれも、等級数が大きいほど性能が高いことを示しています。
3.住宅性能表示の項目
住宅に必要な性能は、主に耐久性、居住性、安全性が挙げられます。長く住み続けるために必要な性能、健康で快適に暮らすために必要な性能、安心して暮らすための性能を示した、住宅性能表示の項目は以下のとおりです。
・構造の安定(地震や防風、積雪に対する建物の強さ)
・火災時の安全(火災発生時の避難のしやすさと建物の燃えにくさ)
・劣化の軽減(建築材料の劣化を遅らせる対策)
・維持管理・更新への配慮(給排水管・給湯管・ガス管の点検や清掃、補修のしやすさ)
・温熱環境・エネルギーの消費量(建物の断熱性、設備機器を含めた住宅全体の安全性)
・空気環境(ホルムアルデヒド対策と換気対策)
・光・視環境(採光を得るための開口部(窓など)の面積や位置)
・音環境(壁や床、開口部の遮音性)
・高齢者等への配慮(移動時の安全性や介護のしやすさ)
・防犯(開口部からの侵入を防止するための対策)
まとめ
これらは、建物のつくりや立地、環境、取り入れる設備などにより差がでるもの。全てを高性能、最高レベルにすることが良いとは限りません。住む人のライフスタイルや経済的な面も考慮して、必要なレベルを選択することが大切です。